もう一つ、車に関しての逸話   2/14/06

  今朝、韓国にいる友人に電話をして話している時に私がチョー・ヨンピルの歌「鳳仙花」の哀愁こもるメロディーに感動した話をすると「あれは戦前からの古い韓国の歌ですよ。でも独立の歌として日帝時代には歌う事は禁止されていました。」と説明をしてくれた。そして「今の韓国人でも、もう歌わないのに・・・。」と日本人の私が、この曲を取り上げた事を笑っていた。

 Reliableで、とても私に良くしてくれるスヨンを明日食事に招待したので、安さんと一緒にシャブシャブ肉を買いに行く。ジミーがお店にいたので、先週土曜に起きた柿の件を話すと彼の怒りは側に居てもピリピリ感じるほどだった。店にはビデオカメラが設置されているので何としてでも見つけ出す!と息巻いていた。もし犯人が見つかった時には「盗んで食べた柿は美味だったですか?」とだけ聞いてみたい。
安さん宅で昼食に韓国ラーメンを頂く。

 昨日書いた記事について直ちゃんから「私が以前聞いた話の人ですね?」とメールがあった。
車の個人売買と言えば、以前こんな出来事もあった。自動車保険のお客様は、日本のS電気の方で学校のコースが終り帰国前に運良く掲示板で買い手が見つかった。
不運と言うには余りにも不運な出来事が、買い手から代金を支払ってもらう直前に起こってしまった。私も電話を受けた時、状況を理解するのに一瞬時間がかかった。
 彼らの車が止めてある地下へ行くと、車の助手席の窓ガラスが粉々に飛び散り、ドアもへこんでいたそうだ。何が起こったのか!と驚いて愕然としていると、フロントガラスに何か貼られている。それには「すみません。後方不注意でぶっつけてしまいました。」と名前と電話番号が書かれていた。私は急いでBrooklineまで車を飛ばし状態を見た後、その電話番号に電話をした。相手は台湾人の女性で、しきりに謝る。私は「この車は明日にでも売るはずになっていた。」と説明をした。日本の夫婦(仮にOさんと言う名)は「買い取ってくれ!」と怒り心頭に達している。台湾人も初めは平謝りだったが段々かたくなになり出し「修理費は出しますが、買い取る事は出来ません。」と言い出した。両者の口からは言葉が炎となって出てくるような雰囲気。お互いに冷静にならなければ何の話も進まないので「私が彼女と一対一で話しますから、一旦別れましょう。」と引き離した。
 彼女のアパートに行くと中学生の息子の写真が沢山飾られている。彼女が飲み物を取りにキッチンに行っている間、何気なく写真を眺めていると、私がお世話をしている留学生の生徒が写真に一緒に写っている。「息子さんはF スクールに行っているのですか?」と聞くと、私がお世話をしている生徒と息子さんは仲の良い友達だった。余りの奇遇にお互いに驚く。
 とにかく修理工場に持って行き修理費を聞いてみよう・・・と言う結論になった。一刻も何とかして欲しいと言い張るO夫婦をなだめるには修理工場に持っていかねばならない。そしてレッカー車に来てもらうには時間がかかり自分達で運転して行かなければならない。信じられない話だが、そのO夫婦は地下に下りて来て車中に散乱したガラスの破片を片付けようともしない。そして何でか、私とその台湾人の母親二人で、恐る恐るガラスの破片を拾うはめとなり、何とか運転席だけ座れるようにした。ガラスのない窓から吹き付ける風をまともに受けながら、私はCambridgeまで車を運転したが、途中何度も「どうして私がこんな事までしなければならなくなったのだろうか?どうして、この人たちは私の努力が分ってくれないのだろう?いったい自分達を何様と思っているのだろう?」と何か怒りも出てきた。修理工場の人は室内のガラスの破片そして窓ガラスのない車を運転してきた私に「Are you crazy?」と大笑いをする。車を置いて台湾人の運転するジープで帰宅したが途中スーパーに寄って2品ほど何か品物を買った。
そしてOさん夫婦宅のドアをノックして修理費の事を話し始めたとたん、奥さんは私のスーパーのプラスティックの袋を見て「こんな時に買い物なんてしていたのですか!」と声を荒げて言うのには私は意味が解らず「はぁ~?」と聞いた。「私達は買い物に行きたくても行く車がないのですよ!」と私に向かって大声で怒り始めたのには、私は心底「貴方達の顔を二度と見たくありません。はい、さよーなら!」とドアをバタンと閉めたい気持ちに襲われた。でも客商売ともなれば、そうは出来ない。他の人にどんな話をされるか分らない。そうこうする内に彼女も態度を硬化し始め、修理費も何も一銭も出さない!と言い始めた。私もその時、もう何の助けをする気力もなかった。
また保険代理店の人たちに助言を求めると「確かにOさん夫婦の怒りも理解できる。でもこれは不運なのだから、相手に買い取れと言うのは間違っている。」と皆は同意見。他のアメリカ人の友達も同じ事を言う。でもこれをOさん夫婦に言う事は出来ない。よけい怒りが酷くなる。
 この出来事は実に後味の悪いものが残った。結局彼等は中古屋さんに買い取ってもらったが、いくらで売れたかは知りたくもなかった。
 本当にいろいろな人がいるものだ。

   快晴 かなり暖かい
by arata-tamiko | 2006-02-15 14:44


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