心優しい人たち

留学生活残すところ5日のTさんは料理上手で、中でもチーズケーキは逸品で私の大好物。
今朝「最後に、もう一度味わってもらいたくって。」とチーズケーキを我が家に届けに来られた。
既に引っ越し荷物を出した今では、焼くのも大変だっただろうと感謝の言葉もない。

手伝いに日本から来られたご両親は、四国の田舎住まい。
お父様は退職後、有機栽培に情熱を注ぎ無農薬のお米を是非とも私に味わってもらいたいと意気込んでおられた。
ところが、天候のせいで収穫が遅れ、それでは申し訳ないと無農薬のお米を購入して持参された。
前に戴いた有機栽培で育成した柚子の無添加の絞り汁は唸るほどの美味しさ。
今回も小瓶一杯にして持ってきて下さった。
「此の親にして此の子あり」とは、この親子のためにあるような諺。

7年前にお世話をしたご夫妻、いまだに盆暮れには私が愛用する「あごのダシ」大袋二つと高価なお茶二袋を日本から送り続けてくれる。
有難さと感謝が募るほど、お返しが出来ない私は、心苦しさに何度もお断りしているのだが「こうやって贈るのが、私にはとても楽しみなのです。」と言う。
二年前「主人が教授になり転居します。」と知らせがあり、生まれ育った九州から見知らぬ東北での生活に一抹の不安を感じる内容だったので「これで送ってくるのを止めるかも!」と思ったが駄目だった。
この宅急便の箱の中には、かならず自筆で書いた近況を知らせる手紙が入っている。
こんな奇特な人がいるのかと思ってしまう。

人生で、このような心優しい人々に巡り合えた私は、とても幸せ者。

   秋晴れ
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            長年このダシのみを使い続けている
by arata-tamiko | 2017-09-12 13:26 | 諸々の出来事


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