コンクラーベ(根競べ)   3/14/13

 よくぞこれだけ発音も意味も似たものだと感心してしまったのが、今回のバチカン法王選びのイタリア語。
世界中から集まった枢機卿たちが全身全霊をもって選ぶ抜く”コンクラーベ”は、日本語の”根競べ”そのもの。

 イエズス会から初めての法王だそうで、私の田舎に初めて建った教会も同じ宗派。
送られてきたP神父も、同じようにアルゼンチン出身で両親もイタリアからの移民。
中学生だった私は、友を誘って学校帰りに建設現場に立ち寄っては神父と大工のやり取りを楽しんでいた。
深刻な建設資金不足のため、大工は一人しか雇えず、神父は一緒に汗水たらして働いていた。
黒く長い法衣を着ての労働仕事に、「脱いだら、もっと働けるで。」と、助言してあげると大笑いしていたっけ。

 何かで料金交渉が難航していた時、力自慢の若い大工は、細身の若い神父に腕相撲を申し出て、勝ち負けで決めようと提案をした。
神父は「本当、本当にいいのですか?」と、笑って訊くと、「あっと言う間に倒すけんな。」と、大工は自信満々。
神父がレスリングの選手だったことを知っていた私は、可笑しくってしかたがない。
あっけなく負けた大工は、???となっていた。

 ある日、聴かせてくれた一枚のレコードは、いろいろな人が泣き声で話しかけるように何か言っている。
日本に出発する際、家族が別れの言葉を吹き込んだのだと話してくれた。
個人がレコーディング出来るのにも驚いたが、一緒に寂しげに聴いている神父の顔を見ながら「どうして神父になったんな?苦しいじゃろー?」と、聞いてしまった。
 オペラ歌手を夢見たこともあるようで、目の前で歌ってくれる美声に、私達は圧倒された。

 年齢からして、亡くなったと思うが、生きていたら「同じ派からの法王の誕生、嬉しいでしょう。」と、お祝いを言ってあげたい。

   曇り 肌寒し

 色白で茶色の髪をした幼いウィグルの子。貧しさに、一つ、二つの飴でも盗んだのか。
 それをいたぶり、恐怖に慄くようすを楽しんで笑って見物をする中国人の異常性。
 小さな手を踏みつけられ、指が折れたのではないだろうか。
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               西洋の血が流れる彼らには、目を見張る美人がいる。  
by arata-tamiko | 2013-03-15 02:01 | 諸々の出来事


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