私が高校一年のころ、ほのかな想いを抱いた男子生徒のFは現在熊本のある村に住んでいる。
今回の旅は小学校時代からの大親友、Tさんの運転で彼女の友人Kも同乗して私の田舎から太平洋沿岸に沿ってあちらこちらを見物しながら熊本に上がり、51年ぶりの再開と彼女は計画をたてている。
熊本大学から留学されているTさんの奥さんに
「S村って知っている?」と聞いたところ「どうしてそんな田舎を知っているんですか!?」と逆に聞かれた。
ご両親の病院から10分ほどの村だそうでお互いに
「こんなことってあるかしら。」と口にでた。
「是非に夕食を、、、。」とご両親からお誘いを受けたが、Fさんが招待してくれる熊野川の渓流が眺められる宿にTさん、Kさんと三人で一泊するのみ。
夕食の場所も既にFさんが決めているのでお断りをすると「母が何とか翌日の昼食だけでも、、、と言っています。」とTさんからのメール。
そしてお母様が経営している
「老人保健施設」は、私達の宿から5分なので迎えに来られると書かれている。
姉に話すと「
ちょっと、忘れずにパンフレットをもらってきて。そんな娘さんのお母様なら、老人を騙してお金をとる事もしないでしょうし、きっと優しく面倒を看てくれるに違いないわ。その上、空気は良い、鮎は食べられる、新鮮な野菜には事欠かない。これ以上私は何も望まないわ。」
「ついでに福祉関係に働いている娘も頼んでしまおうかしら。人手は要りませんか?って。だって、そんな田舎なら米を作っている善良な男性が娘に見つかるかも。」
「何で米作りなの?」
「今は放射能とかで可哀想に東北のお米が駄目だし、年々田んぼが減る日本が食糧危機に襲われても、お米さえあれば何とか生きていけるでしょう。」
「そう、そう。51年ぶりのFさんに会ったとたん開口一番
”とても良い老人保健施設があるんです。”なんて口走しらないのよ!気をつけて。」と釘をさされた。
蒸し暑い
有吾君 6ヶ月
主人と同郷の奄美大島出身のYさんが、先日到着された奥様と赤ちゃんを
連れてご挨拶に来てくれた。
チビに異常なほどの興奮ぶりに私達は大笑い