岸先生とエーザイの新薬   4/24/11

 コンピューターの出現で新薬は出尽くし、その上にパテント切れの薬続出で、どの製薬会社も「2010年問題」で青息吐息のドキュメンタリーがあった。
そこにエーザイが画期的な乳癌の治療薬を完成させFDAの承認も得たと聞き、早速当地に住むエーザイの知人達にお祝いの電話をかけると「未だ未だよ。日本が残っているもの。」と研究者の奥様の言葉。

 「この薬はエーザイを救った。」と他の製薬会社のお客様が言っていたので、先日来られた別の製薬会社の方に話すと「そうだと思いますよ。常識では考えられない化合に着眼をして岸先生はやってのけましたから。あの研究にGOサインを出した社長も凄いですよ。オーナー企業だから出来たのでしょうね。同じ研究者として羨ましいです。」と他社のことなのに感動していた。

 この研究に長年取り組んだ友人にまた電話をして話してあげると「そんな、そんな。会社が予想した以上に長くかかったので研究者達も大変だったみたいよ。褒めてくれるその製薬会社さんの開発もなかなかのものよ。」と謙遜を入れ相手を立てる日本人独特の言い回しをする。
アメリカ人だと「ありがとう。この苦難をやり遂げた主人をとても誇りに思うわ。」みたいな事を言って素直に喜びを分かち合う。

 Reliable店を手伝っている時、女性が差し出したクレジットカードに「Kishi」とあり「失礼ですが御主人は?」と訊くと「そうです。」との返事。
御主人は誰よりも早く来られ誰よりも遅く帰られるので有名ですね。時々ご主人の好物のご馳走を作って帰宅を早めてあげると研究者たちも息抜きが出来るのでは?」と冗談を言うと「だってあの人は昔から研究以外の趣味はないのですもの。」と笑った。

 私の友人が作るどら焼きを「美味しくなかったらお金を返します。」と買わせ、次に来店された時「美味しかったわ。」と再度買ってくださった。
三度目の時「まだ家に残っているのよ。」と言う彼女に「買わないと帰しません。」と通せんぼすると「年寄り夫婦二人でそんなに食べられないわよ。」とケラケラ笑った。

 ノーベル賞候補の誉れ高いご主人を持っているとは全く思えない人柄の女性。

   霧雨
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       お母さんが握ってくれたお握りを自慢げに見せてくれる優沙(ゆさ)ちゃん5歳
       体育が得意な和真(かずま)君は鉄棒の尻上がりが出来ないそう。 8歳
       二人とも人なつっこく元気にいろいろと話してくれたが、、、、。
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           昼食を食べ終えたとたん時差ぼけでこんなになってしまいました。
by arata-tamiko | 2011-04-27 00:24 | 諸々の出来事


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