源氏物語絵巻屏風   1/10/11

  夕食を作る気がおこらず、ソンヒーが働くHマートの食堂に出かけた。
スンドゥブ・チゲを前に食べた時、余りの不味さに「食べられない。」と半分残したことがある。
「美味しくなったから。」と言うソンヒーの言葉を信じて食べ始めると別の店かと錯覚するほどスープに深みがある。

 テーブルの横を急ぎ足で歩く女性は昨夜お話をした韓国の友人Hさん!
彼女は11月に日本に行き、私の友人たちと観光をした。
80歳近い彼女は戻った早々今度は三週間近い中国の旅に出かけ「お会いしたいけど時差ぼけが酷くって。」と昨日の夜に電話をかけてきた彼女が言ったばかり。
友人二人から「外に出ないと駄目!」と連れ出されたそうで一緒に座って彼女達も同じスンドゥブ・チゲを頂いた。
一人が「辛い、辛い。」と言うのをHさんの「日本人が平気で食べているのに韓国人の面子にかけても負けては駄目よ!」に爆笑。

 隣に座った60過ぎの韓国人夫婦が私を見て驚いた顔。
私もビックリ!
私が十数年住んだCape Annで知り合った御夫婦で15年ぶりの再会。
前々から訊きたいと思っていた彼らが所有していた6曲1隻の源氏物語絵巻の屏風について今回知ることが出来た。

 20年前に「日本の書画骨董を買いたい。」とボストングローブに掲載された広告を見た御夫婦は息子の大学資金が必要なため連絡を取った。
日本からの骨董商は屏風だけでなく家にある日本の茶道具や李朝白磁をも欲しがったそうで茶道具も一緒に手放した。
 終戦で引き上げた日本人が残した美術品を韓国から持って来たのかと思っていたが、昔Salemで購入したと聞かされた。
その当時は安かったはず。
明治の政府になって、このNew Englandからは多くの教育の高い人たちが日本に行っているから美術品も相当数運ばれてきている。
 花鳥風月の6曲1隻があるから誰か買ってくれる日本人はいないだろうか?と訊かれた。

   日中零下一度
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     私に「どうして綺麗な日本から、わざわざこんな汚い釜山に来るのか?」と笑う店主
      
by arata-tamiko | 2011-01-11 13:53 | 諸々の出来事


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