日本人が挨拶をしなくなったのはいつごろからだろうか?
お店で何度顔を合わせても、まるで見知らぬ人をみるような態度をする親に限って、子供も全く同じ。
親に促されても人見知りをする子は恥ずかしがって意地でもしない。
その時にお菓子の一つも握らせれば、次に来た時には遠くから私をジ~ッと見つめている。
「御挨拶できるかな~?」とお菓子を見せれば、挨拶をしたそうな雰囲気。
次にきた時は
「こんにちわ。」と、蚊がなくような小声でつぶやく。
「挨拶はね頭を下げるのよ。今度はそうしてね。」とお菓子を上げながら言うとコクンとうなづく。
今日の男の子も自分から「こんにちわ!」と頭を下げる可愛さ。
「今日の御挨拶は特別良かったわ。だから私も特別なものをあげるわね。」と、友人の手作りどら焼きに
”ワァー”と声をあげる。
沢山の日本食料品を買う80歳前後の御夫婦、日本人とはちょっと違う風貌。
「台湾人かな?」と思っていると、御主人が「ヨイショと!」と掛け声かけてお米をカウンターに置いた。
「日本の方ではないですよね?」
「はい、台湾人です。」
戦前の日本語教育を受けているだけでなく、両方の父親とも日本で勉強をしたため家庭では日本語を使っていたそうで完璧で綺麗な日本語を話す。
「韓国と同じように統治されていたのに、どうして台湾人は反日ではなく親日なのですか?」と訊いた。
「そのような教育をされていませんから。」
その御夫婦にも友人のどら焼きを二つ差し上げた。
カートをお店に返した後、御主人は、わざわざ私のところまで来て「奥さん、本当にありがとうございます。」とお礼を言われた。
そのお辞儀は両手を自分の膝の前にそろえ深々と45度の角度だった。
台湾人から昔の日本のお辞儀の作法を見せられ感動した。
こんなに暖かくっていいのだろうか?
自分の体より大きなリュックを背負う姉妹二人
可愛くって並んでもらいました