秋夕(チュソック)   10/3/09

 秋夕(チュソック)の様子を聞くためにスヨンは両親に電話をかけていた。
(先祖を偲び収穫を共に喜びあう大きな祝いごとで民族の大移動で大混雑となる)
2日からご馳走作りを始めた母親は次の日の3日には疲れ果ててうたた寝をしていた。

 スヨンの家族一同はクリスチャンなので、ご馳走を先祖の位牌の前に並べても韓国映画やドラマで見る両手を頭の上においての独特の礼はしないそうだ。
立ったままの礼で、そのあとは習慣どおり父親が先祖代々の話を家族一同に話し始める。
スヨン曰く「これがまた長く続いてね、会ったこともない曾お祖父さん、その上のお祖父さん、またまた上のお祖父さんの延々と続く物語を座って聴く身は辛いのよ。」と足が痺れた真似をしてみせる。
日本同様、昔の習慣が薄れてきたとは言え日本に比べれば未だ未だ家族の絆が強い。

 私が住んでいた頃の韓国は未だ発展途上国。
自家用車を持っていることが即ち金持ちの象徴の時代。
田舎に行くと丸い土饅頭の形をしたお墓の周りで供養をした後、ご馳走を広げて歌い踊る人々を沢山見かけた。

 家に働くチャンさんに「山には土饅頭のお墓だらけだけど、墓標名がないのよ。どうやって自分の家のものだと見分けるの?」と訊いた。
すると彼女は「穴を掘って埋めるのは金はかかりませんけど、貧乏だから墓石を買うお金がないんですよ。皆で食って飲んで踊ってから”あれ?この墓は違った!”と、自分達の墓を探すことがよくありますよ。」と笑い話のような話。

 チビは雨、雪、大風が大嫌い。
そんな日は室内でトイレが出来ないチビは一日でも我慢をしている。
金さんにマッサージをしてもらっている私の隣に寝そべっていたチビ、立ち上がって不審なしぐさをする。
”あれ?”と思うまもなくチビは布団の上にオシッコをし始めた。
余りの驚きに怒ることも忘れて見守るばかり。すると腰を落としたチビは布団の周りを「どうにも止まらない、、、。」とばかり、みっともない格好をしてオシッコをし続け歩く。
5年間飼っていて、こんなこと初めて。
本犬?も決まり悪そうにしていた。

   朝大雨  午後遅く止む
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                 韓国のレストランで出される突き出しの数々
by arata-tamiko | 2009-10-05 00:43 | 興味ある話


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