こんな日本女性もいます   7/19/07

 深夜と言うのか早朝と言うべきか3時半過ぎ目覚ましで起きて横浜のサブゼロに電話をした。
電話に出てきた若い声の男性も柔らかい包み込む雰囲気の応対で、既に話は伝わっていた様子。暫くすると女性の声で「XXXです。」と力強い声で言われ、私は率直に「失礼ですが、何処でどのようにして、チョ グァヌと言う歌手を知ったのですか?」と訊いてみた。
 話を短くして書くと、彼女はこの大桟橋のレストランだけでなく、オーストラリアのモールに12店舗のレストランを持ち健康を害しているそうだ。友人の一人に韓国での彼のコンサートに連れて行かれたが、何を歌っているのかサッパリ理解できなくとも涙が止め処もなく流れ落ち「これは天上の声だ、、、。」と感動に咽んだ。彼だけでなく韓国伝統歌曲と言うのかパンソリで人間国宝の父親に面会して彼等の人柄に打たれ「韓国人が彼を見捨てるなら、日本人の私が助けてあげよう。このままで彼を一生終わらせることは出来ない。彼を皆に紹介して有名にしてあげよう!」と決意したと言う。
一日流している彼の歌は彼女の痛みを癒し精神的にも助けられているので、彼女も彼にお返しをすると言う。
 台風直撃のニュースで花火大会はキャンセル、緊急会議を開きライブ公演もキャンセルにしょう、、、との結論が出かかった時、彼は黙って部屋の外に出て行った。悲しみがにじみ出ているその背中を見た彼女は「ヨシ!客が一人でもライブショーを、しようよ。大丈夫!」と励ましたそう。突然正午前から陽光が射し始めショー開始の3時ごろには神の力かと思うほどの晴天となった。
 マスコミのインタビューで彼が、ソウル近くでの11月公演に触れていたので訊いてみると「チョ ヨンピル級の歌手しか借りられないと言われていますが、そこで彼に歌ってもらいます。日本からお客を連れて行きますから。」と、事も無げに言う。
 「私が貴方に力をあげるから、二人で頑張ろうよ。”と励ましたのよ。」と、話してくれた。神から与えられた才能がありながら、埋もれ失意で過ごす人生なら過っての輝きも褪せてしまうだろう。30分近く話しただろうか、お客を待たせているからと11月に韓国で会う約束をした後「メールアドレスをちょうだい。私が好きな彼のCDを送ってあげるわ。」と言う。
 この後さきほどの男性と話したが「今後はこの電話番号に遠慮なく電話をかけてください。」と心遣いをみせる。「失礼ですが、レストランの種類は何ですか?」と聞くとフランス料理との事。後で検索してみると結婚式場も同じ建物で経営している。
 折り返しメールを頂き「早朝の4時にも関わらず電話を下さったパワーとチョ グァヌ氏を思う気持ち、社長共々感銘した次第です。この電話の件はチョ グァヌ氏にお伝えします。」とあった。 台風の中でも850人の観客で席が埋まったそう。”$100の切符、1,200枚”が、二日で完売は彼女が売って買ったのではないだろうか?氏本人が、うろたえ驚愕したほどの飛行場での100人の賑やかな出迎え、これも彼女の優しい思い遣りだったのではないだろうか?
力もお金もない私に代わって、金銭面だけでなく精神面に置いても彼に力を与えれる人が出てきたこと不思議の一言に尽きる。このような中世ヨーロッパのパトロン的存在が日本女性でいたとは驚き。これこそ本当の生き金だろう。
息子の才を一番認める父親の喜び、いかばかりかと私まで嬉しくなってくる。
by arata-tamiko | 2007-07-21 01:46


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