昔の友人達   1/3/06

  関西に住む林さんから新年のメールが届いた。彼はもう8年ほど前に、ある企業からMITに派遣されていた時に自動車保険の関係で知り合った。その頃は今ほど忙しくなかったし私も未だ今より体力があったのか、一ヶ月に1,2回は違った職業の方々を招いて家で集まりをしていた。友は友を呼ぶ・・・と言うのか、彼らが自分の友達を連れてくる毎に輪が広がり将来有望な精鋭の若者達の集まりのようになり、彼等と話すのは実に楽しかった。
 そして林さんは、こうやって何年経っても知りえる限りの彼らの近況を知らせてくれる。外務省の中国関係のUさんご夫妻が二人でしたシルクロードの旅と、現在NYに住む加藤さんが男1人でなけなしのお金を持ってのシルクロードの旅を沢山の写真と地図を広げて身振り手振りで話す様子は、まるで講談を聴くようで未だ行った事もない私達まで興奮したものだ。
(加藤さんの話)「またバスがボロくてですね、鶏や家畜を連れての人々と一緒に乗るんですから。突然バスが止まり、乗客がゾロゾロ降り始めて何だろうか?と自分も一緒に降りたんです。そしたら皆が石を拾って歩き出したのには何を始めるのだろう?と見ていると、川に投げ入れているんです。つまり川が増水してバスが渡れないので、乗客皆で石を投げて川底を高くしているんですね。信じられない程、気が長い話ですよ。」と嘘みたいな話をして笑わせる。バスで知り合ったパキスタンの男が昔船員で何度か日本に行った事がある・・・と加藤さんと知り合った事を喜び家に招いてくれたそうだ。「日本人は米の飯が好きだから。」とワザワザ炊いてくれ、ミルクをかけると食べ易くなると親切に気遣いしてくれたのは有り難かったが、気持ち悪い味で飲み込むのに必死だったそうだ。突然村の電気が消え鼻をつままれても分らないほどの闇夜。それだけでも薄気味悪いのに、大分経ってパッと電気がつくと部落中の人が加藤さんの周りを囲んでいたのは怖かった・・・と話していた。危険と隣合わせのような旅。
 やはりMITに働いていた物理の井上さんは若いのに落ち着きがあり物静か。頭脳明晰とはこの人のためにある言葉ではないかと思ったほど。人の話を黙って聴いているだけだが意見を聞かれた時だけ簡単明確に話す。何年か前に西に移られたが、東大が破格の研究費を提示して彼を呼び戻したと日経新聞の一面に載っていたと知らされたが驚きはしなかった。私はいつも「井上さん、将来あなたはノーベル賞を取る人よ。その時は私がテレビに出てインタビューを受けよう・・・。」と言っていたから。でも何度説明をされても、私には研究内容が理解出来なかった。やはり東大からの後輩が「井上さんの前に井上さんなく、井上さんの後に井上さん無し。」と十年経っても言われていると教えてくれた。

 昨夕から慢性の病気症状が出て睡眠が全く取れなかった。しかたなくNHKが放映して有名となった韓国ドラマ「美しき日々」を見始めたが、まどろっこしいドラマ。主役のイ・ビョンホンは一年前の紅白でスピーチをした男性俳優で相手役の女性は日本で一番人気のある「冬のソナタ」のチェ・ジュ。この彼女が演じる女性が全くハッキリせず純情そうな可憐なしぐさで二人の男の間を行ったり来たり。こう言った女を見るとイジイジして「いいかげんにして!」と腹が立つ。
お客様で医学関係の方から頂いた薬が効いてきて今朝は大分痛みもなくなる。眠くもならないし、外は雪模様のみぞれ。そのまま、この下らないドラマを見続けている。
だけどイ・ビョンホンは仕立ての良いスーツで決め御曹司役をしているのに靴が履き古し。それはないでしょう・・・と言いたくなる。でもこれが韓国ドラマ。

  昨夜よりの雪が少し積もる 
by arata-tamiko | 2006-01-04 12:14


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