十年前にお世話をした韓国人のKさん御夫妻が、今年の夏に再びHarvard大学の留学で来られた。
初めて受け取ったメールで、日本から釜山に一旦戻ってボストンに来られると知り、我が家に働いていたチャン小母さんを探してもらえないだろうかと、未だ会ったこともない御夫妻に厚かましいお願いをした。 お陰で三十年ぶりに感激の再会することが出来、今回は金・声翰氏の御家族探しの話をすると、奥さんが「新田さんといると、いつも何か興奮することがありますね。」と、乗り気になってくれた。 検索をしている彼女が「二年前に再出版されていることが分かりました!」と指差すが、韓国文字だから私は理解できない。 それから、その出版社名を探し出した彼女は、韓国に住む友人に事情を話し出版社に電話をしてくれるように頼んだ。 小さな会社らしく女性の社長自ら電話に出たそうで「分かりました。奥様が健在ですから話してみます。」と返事をされたとKさんの奥さんから電話があった。 「もしも住所が手に入ったら、私が書く日本語の手紙を韓国語に翻訳してね。」と話していると、彼女が「待ってください。友人からメールが入ってきました!」と読み始めた。 「これ金・声翰さんの奥さんの電話番号みたいです。」に、私は「まさか、、、。」と信じられない。 「そうですよね。個人情報をくれるはずがないですよね。もう一度読み直します。」と言ったKさん。 「やっぱり奥さんの番号です。」と自信を持って言う。 「いくつくらいの方かしら?ご主人が4年前に92歳で亡くなっているから奥さんも日本語は話せると思うけど。貴女が先に、この番号に電話をしてくれない?」とお願いをした。 5分もしない内に彼女から「奥さんは日本語が分かるそうです。とても元気な声です。待っていますから、すぐにしてください。」と興奮した口調で電話が入った。 「一念は通じるものですね。やっと探し当てました。」と言うと「もう少し早ければ主人と話せましたのに。どんなに主人も喜んだことでしょう。」と残念がってくれた。 「450年以上年前に書かれた李 舜臣将軍の日記の難解な漢字を、ご主人はどのようにして解読出来たのですか?」と疑問に思っていたことを聞くと、北朝鮮の小さな村で御主人の祖父は漢文の先生をしていたそうで、その祖父に漢文を厳しく習ったご主人は、中国、韓国そして日本の漢文を全て読み解くことが出来たとのこと。 Kさん御夫妻が再留学されなければ探す方法もなく、また小さな出版社が再販したため手がかりが出来、そして女性の社長さんが、こちらの意図を理解してくれ金氏の奥さんに電話をしたことで思いもかけない展開となった。 私が「きっとご主人が”そんなに僕と話をしたかったのでしたら、僕の妻を紹介しましょう”と力添えをしてくれたのでしょうね。」と言うと奥さんも「本当に、、、。」と感無量のようす。 そして私達は何年も前からの友人のように半時間近く話し込み、必ず韓国で会いましょうと約束をして電話を切った。 偶然にも出版社の社長も日本語が解るそうで、早速お礼のメールを出すと立派で簡潔な日本文で返事をいただいた。 晴天 暖かし 沢山の子供たちを見てきたが、優花ちゃんの妹の”ちさとちゃん”ほどの食べっぷりはいない。
by arata-tamiko
| 2014-11-11 14:29
| 諸々の出来事
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