塩鯖で始まり、炊飯器で終わる

Reliableのお店にチョット立ち寄り店主と話をしていると、若いアメリカ人の男性が、手にした塩鯖を見せて、「どうやって料理をするのか?」と、聞いてきた。

焼き魚にするのが一番美味しいと料理法を教えると、「何と食べるのか?」と聞く。
御飯と一緒だと答えると、「美味しいお米を教えて欲しい。」と言う。

「三角にした御飯も作れるのか?」と、聞くので、「ライスボール?」と、こちらも聞くと「そう、そう。」と、嬉しそう。
「鮭を買って、ライスボールの中身を作らなければ。」と、ガールフレンドらしき女性に話しているので、「鮭を焼くより、鮭フレークを使ったら?」と、見せると、「こんな便利なものがあるのか!」と、大喜び。

「ライスボールには、焼き海苔がつきものだけど、家にあるの?」と、聞くと、ないそうで、勧めた山本山の海苔を買った。
「これに練り梅を混ぜると、格別の味なのよ。」と言うと、「梅干味なのか。いいな。」と、彼は、それも買った。

「ところで、お米はどうやって炊くか知っているの?」と、二人に聞くと、顔を見合わせながら、知らないと言い合っている。
「ライスクッカーだったら簡単よ。」と、象印の三合炊きを見せると、彼は箱を目の前にかざして、「僕はこれを十歳の時から欲しかったんだよ。」と、顔をほころびさせて独り言のように言う。
「貴方は、今いくつなの?」と聞くと、「28歳。」に、「18年も待ったのなら、今日買っても許されるのではないかしら?」と、言うと「僕もそう思うよ。」と、決断をした顔つき。

塩鯖の質問から始まって、お米、鮭フレーク、練り梅、そして三合炊きの炊飯器まで、彼は買うようになってしまい、レジを打ちながら店主が笑い始めると、その二人も笑い出し私も加わって皆で大笑い。
その夜の彼は、炊飯器を前にして、「どうしてこれを買うはめになったのだろうか?」と、自問自答していたかもしれない。

   秋晴れ
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            かもめ二羽が頑として動かず、大通りの四つ角は渋滞状態
by arata-tamiko | 2013-08-15 11:38 | 諸々の出来事


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