三叉神経痛の激痛   9/17/12

  親しくしている韓国人の友人、Hさんが三叉神経痛の激痛で水も飲めなくなった。
初めは歯の痛みで歯科医に行きインプラント治療を受けたが痛みは治らない。
最終的に三本のインプラントで一万ドル以上の治療費を払ったが、痛みは増すばかり。
遂には噛む事も出来なくなり、他の歯科医から「原因は歯ではなく”Trigeminal Neuralgia”です。」と診断された。

 京大に入院をした私の義兄の検査チームだった三人の先生の一人がMaki先生。
そして、今年の春に私のお客様として来られた。
義兄はパーキンソンだったが、この三叉神経痛もMaki先生の分野だとは知らず、話をすると我が家族のように心配をしてくださるので申し訳なくなってしまう。

 80歳のHさんも長いこと研究者として勤め上げ、二人の娘も医学者なので一般人よりも知識はあるが、専門が違うし、食べることも寝ることも出来ない痛みにHさんの不安はつのるばかり。
MRIの結果、脳に何か異物が見え、それが神経に触っている可能性があるとの診断。
そうなるとgamma knife治療は考えものだと脳神経内科医の意見。

 絶望と激痛の日々の中、電話を通して息も絶え絶えの声を聞くのは辛く慰めの言葉もなかった。
昨夜「今日から飲み始めたLyricaで、水を飲んでも激痛が走りません!痛みも何とか堪えられます。」と喜びの電話。
早速Maki先生に報告をすると、今朝電話をいただき、午後は、この薬についての説明と日本での症例を説明されたメールを受け取った。

 外科医とのアポを待つHさんは「どんなに有難く、安らぎを覚えるかを伝えてください。」と感謝をするのに「12歳までの日本語教育を受けただけで”安らぎ”と言う日本語を、よく知っていますね。」と感心すると「もう古い日本語で恥かしいです。」と、彼女の口から久しぶりに笑いがでた。

 Maki先生に「患者さんと一緒になって悲しみ、喜び、笑い合う人ですね。」と言うと、謙遜していた。

   秋晴れ
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               チビが日向を探して昼寝をする季節となってきた
by arata-tamiko | 2012-09-18 12:00 | 諸々の出来事


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