三日で届く日本からの”ゆうパック”

  いつも私のお客様を担当してくれる行員のMが何だかルンルン気分で対応してくれる。
聞きもしないのに「日本レストランに行くんだよ。」と自分から言い出す物言いと雰囲気には何かがある!!!

「だって日本食は食べたこともないって言ってたのに、、、。まさかデートでは???」と身を乗り出して聞く。

「ウ、フッ、フッ、フッ。知らないよ」と、とぼけるが、もっと聞いて欲しい!と、ウズウズしている様子がありあり。

「どうやって見つけたの?紹介?」

「うん、共通の友人がいてね。彼女が日本食を好きでレストランを指定してきたんだよ。」

「彼女いくつ?」

「35歳だって。」

「第一回目のデートの食事代は誰が払うの?」

「常識として男性だね。」

「あそこのレストランは高いのよ。覚悟はあるのね。」

値段を聞くので、大分さばを読んで教えてあげた。

「オーマイ ゴッド!」とビビッていた。

「で、二度目の支払いは?」

「マァー、割り勘だろうね。もし彼女が僕に払わせようとしたら考えるね。」
(これでは女性がついてくるわけがない!)

「貴方のジョークはウィットに富んでいる人でないと理解しにくいから、余り言わないほうがいいかも。」

「OK!Tamikoのアドバイスを聞くよ。ウ、フッ、フッ、フッ。」と、世にも幸せそう。

全く彼のジョークは面白くなく、彼一人で大笑いするのが可哀想で、お客様たちには前もって「一緒に笑ってあげてください。」とお願いしている。
今回も英語に慣れていないお客様に逐一説明をしながら「笑って、笑って。」とお願いする。

お客様が外科医と知った彼は「僕の夢は”Surgeon!”と呼ばれることなんだよ。そしてあの手袋をはめてみたいね。」

「”Surgeon”」と自分で呼んで「”Yes!"」と自分で返事をして幸せそうに大笑いをする。

「ね、この人が40歳過ぎても結婚できない理由が解るでしょう?今回のデートも可哀想だけど駄目だと思うわ。」と、お客様に言うと「本当に。僕もそう思います。」と同感だった。

   日が短くなり始め夜は秋の虫の大合唱
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     銀行口座に残しているお金と新しいデビッドカード発行のお世話をしたことで「支払いを
     する。」と言った8年前のお客様に「貴方の勤務するところは海の幸で有名だから。」と
     海産物をお願いした。
     本当に発砲スティロールの底にアイスパックが敷き詰められ、ゆうパックで送られてきた。
     地元で有名な料亭で焼かせた魚を真空パックにしてもらったそう。
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     つい数日前に田舎の友人に「死ぬ前に鮑が食べた~い。」と言うと「なぁ~、食べるもの
     以外の話はないの?」と言われたばかり。
     この醤油づけ鮑が、とても美味しいので荷にいれてくれたそう。
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                      とこぶしも入っていた。
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   今では三千人以上の部下の頂にたつ県本部長だが、私に取っては8年前の仲良いお客様。
   「ちょっと、国家権力でもって手に入れたのではないでしょうね?」と、お礼のメールをすると
   「きちんと支払っていますから心配なく。」との返事。

   「たったあれだけのお世話で、これほどのものをもらえるなら、もう麻薬でも喜んで運んで
   あげる!」とメールをしておいた。
   
by arata-tamiko | 2011-08-07 09:53 | 諸々の出来事


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