アメリカと日本の入院医療の違い   7/13/11

  腎尿管全摘除術前にアメリカの友人達と集まったとき、入院期間の短さに疑問をなげると中の一人が「病院は病人ばかりが生活しているところよ。
手術前の不安な心理状態で、そのような人たちに囲まれて食事制限を受けていれば心理的に悪くなっても良くはないはずで、欝になるかもしれないわ。
それよりもパンフレットに細かく記載されている方法に従って、手術の朝に病院に行った方が良くない?
自宅療養可能な回復と体力が出来ていると判断するのはドクターなのよ。一日も早く退院させてくれるなら嬉しくない?
右を向いても左を見ても手術をした人々ばかり。
傷口、血圧、脈拍音を日々チェックするだけのために2週間も入院をするの?
病室で一人ポツネンと2週間もいれば、いいことは考えないわ。
それよりも家族に囲まれ、美味しい食事をして家庭訪問看護婦に来てもらったほうが精神的に癒されると思わない?」
と言われた。
私の心中としては「無謀よ!体にくっついている臓器を取り出されているのに。」だった。

一番恐れた術後の痛みは、今回先生が「絶対に約束する!」と言ってくれた通り、病院で購入した痛み止めの錠剤は一粒も飲んでいない。
昨日きた訪問看護婦も「傷も血圧も心拍もパーフェクト!」と言ってくれたが「機能していた臓器を取り出して一週間で本当かな?」と疑心暗鬼になってしまう。
しかし太もも近いお腹の11センチほどの傷口も一週間でかさぶたが取れはじめ、ベッドへの上り下りが楽になり、順調に治癒している証。

今一番辛いのは尿道から繋がったゴム管が太ももに提げている袋に流れて溜まること。
我ながら「何とみっともない!」と思ったが「男性的な俳優だった渡哲也は確か直腸癌だから、同じく提げているのでは?それに比べれば15日のドクターアポではずされるから未だまし。」」と自分を慰めている。

腎臓摘出手術で検索すれば費用や日々の検診が分る。
本当に、こちらの訪問看護婦で間に合う一日一回の検診だけで2週間入院をしていることになる。
ベストセラーになった「診てもらいたい日本の10人の医者」の一人に名前が載っている名古屋の外科医のY先生にお話しをすると「それは日本人としては、あなたは独立心旺盛だから出来ると思いますよ。今の日本では未だ無理です。」との意見。

古い我が家だが、三日目で帰宅してインターネットで仕事が出来、好きな本を読み、好きなものを料理して、好きなときにベッドに横たわる、このシステムは大いに勧める。

   曇り
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       近所に出来る野生のブラックベリー、時期を逃すと食べられない!
       自宅に戻って、すぐに摘んできたが、食べたいからではなく一口でも味わって
       おくと季節を楽しんだ気分になれる。
by arata-tamiko | 2011-07-14 07:15


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