牛タン始末記   3/7/2010

  Yさんの奥さんが「丸ごと買ってきた牛タンを主人が洗って薄切りにしてね、塩コショウの味付けで料理したけど美味しかったわ。」と言う。
”美味しい”と聞いたからには、もう試してみないと落ち着かず気がすまない。

 Hマートに行ってフレッシュな固まりを買ってきた。
パックを開けるとグロテスクな形の大きな赤い舌がドロ~ンと横たわっている。
こんなものYさんは、よくさばいたものだ。

 Yさんに電話をすると「すぐに戻ってきます。」と奥さんから言われたが待ちきれない。
「韓国では一度も食べたことがない。」と怖気だつスヨンに、牛タンは韓国からだと思い込んでいた私は「お母さんに電話をして訊きなさい。」と命令。
「日本人が、こんなものを食べるのか?」と、母親は笑っていた。
教えられた通り、ぬるま湯に浸け「どのくらいの時間?」と訊くと、スヨンは「しまった!訊くのを忘れた。2時間くらいかな?」と言う。
 5分間浸けたが、どう考えても理にかなっていない。こんなに長時間ぬるま湯に浸けていたら腐ってしまう。

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         お湯に浸けた状態。このあと白くなった舌を取り出して冷水で洗った。

 帰宅したYさんは親切に牛タンの捌き方、料理法のサイトを送ってくれたが、これがまたややこしい。
Yさんは製薬会社の研究者だから細かい仕事も苦にならずコツコツと進めていけたのだろうが、載っている写真つきの手順を見ただけでも私は”No thank you!"。
私の冷蔵庫に入れておくのも気持ち悪いので黙ってスヨンの冷蔵庫に入れておいた。

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                 麦茶を飲むのに扉を開けたスヨン、悲鳴をあげた。

 そこへ私達の友人のヤンが来ると電話があった。
彼女は私より食べることが好きで、人のものも取り上げて食べるくらい。
いつものように挨拶が終わると「何か美味しい日本のものはないの~?」とキッチンに入ってきた。
私は、もう嬉しくってしょうがない。スヨンも笑いをこらえるのに必死。
「美味しく冷えて冷蔵庫に入っているから、勝手に食べて。」と私が言う。

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                    扉を開けたとたん、ヤンは絶句!

 このことで、牛タンの発祥地は仙台だと知った。(Wikipedia)
戦後、仙台に進駐したGHQが大量に消費牛肉から残される舌を、ある料理長が塩焼きにしたことから始まった。
タンは英語のTongueから。
スヨンも韓国の「ご近所に訊きましょう。」とか言うサイトに料理法を問い合わせると、かなり沢山の韓国人から「それは日本独特の料理だ。」と返事があった。

昨日から突然に春 ぽかぽか陽気で半そで姿多し
by arata-tamiko | 2010-03-08 11:14 | 楽しかったこと


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